旅は、自分の中の光を探しに行くもの

先日、クアラルンプール発の海外航空券を予約した。

旅程は、

クアラルンプール―東京
東京―ロサンゼルス

というものだ。

ビジネスクラスへの変更が可能なエコノミークラスで、金額は約26万円だった。

かなり条件のよい航空券である。

ところが、同じ旅程を、

クアラルンプール―福岡
福岡―ロサンゼルス

で組もうとすると、100万円以上高くなった。

福岡―東京の国内線が加わるだけで、なぜこれほど価格が変わるのか。

あまりにも差が大きかったため、航空会社にも電話で確認した。

その説明によると、国内線区間の運賃が高いわけではない。

福岡を旅程に入れたことで、クアラルンプール発の割安な運賃が適用されなくなり、航空券全体が別の運賃体系に切り替わってしまうということだった。

国際線に国内線を接続すると、地方空港までほとんど無料で付けられる。

そのような話を聞くこともある。

実際、そうなる航空券もあるのだろう。

しかし、すべての航空券で同じことができるわけではない。

以前にも地方空港から海外発券を組もうとして、予想以上に高くなり、断念したことがある。

今回、航空会社に直接確認して、ようやく理由が分かった。

航空券は、単純に飛行距離を足して価格を決めているわけではない。

どこから出発し、どこを経由し、どこを最終目的地とするかによって、適用される運賃そのものが変わるのである。

地方在住者は少し不利である

今回の航空券は、東京までを別に手配することにした。

福岡―東京であれば、格安航空会社を利用してもよいし、国際線と同じ航空会社を選んでもよい。

今回は日程変更も無料なので、東京での滞在日数も調整しやすい。

別切り航空券の場合、遅延時のリスクを考える必要はあるが、前日に東京へ移動しておけば、かなり余裕を持てる。

福岡を旅程に入れるだけで100万円以上高くなるのであれば、東京まで別に移動した方が、どう考えても合理的である。

そう考えると、地方在住者は少し不利だ。

東京在住者であれば、そのまま国際線に乗れる。

地方在住者は、東京までの移動時間や前泊を考えなければならない。

それでも、今回の条件なら十分に得だと思っている。

感覚としては、日本とクアラルンプールをビジネスクラスで往復する料金に、東京とロサンゼルスの往復航空券まで付いてきたようなものである。

もちろん、海外発券なので、最後は1年以内にクアラルンプールへ戻らなければならない。

しかし、これも負担とは限らない。

クアラルンプールへ戻ったあと、タイやベトナムなどへ移動することもできる。

最後のクアラルンプール行きを、消化しなければならない航空券と考えるのではなく、次の旅行の入口と考えればよい。

旅行は一回ごとに考えない

今回、改めて思った。

旅行は、その都度思いつきで決めるよりも、年間で設計した方がよい。

今年はどこへ行くのか。

何月に行くのか。

次の旅行と、どのようにつなげるのか。

仕事の予定や休暇、費用、航空券の有効期限などを含めて、1年間の流れとして考える。

海外発券は、まさにそのような旅行に向いている。

一つの旅行だけを安くする方法ではない。

複数の旅行を一本の航空券でつなぎ、年間の移動を設計する方法である。

私の場合は、そこに九星気学による方位の判断も加わる。

海外旅行では方位を特に重視する

九星気学では、よい方角へ行くと、その方角が持つ運気を取り入れられると考えられている。

反対に、悪い方角へ行くと、その方角に関係する運気に悪い影響が出るともいわれる。

しかも、移動距離が遠いほど、その影響は強くなる。

そのため、海外へ行く際は特に注意が必要になる。

海外旅行では、出発日の年の方位、月の方位、日の方位のすべてが吉方位になっていることが大切である。

年の方位はよくても、月の方位が悪い。

年と月はよくても、日の方位が合わない。

そのようなこともある。

だから、行きたい国を決めてから、空いている日に航空券を取るという方法では、うまくいかないことがある。

まず年・月・日の方位を確認する。

その条件に合う日程を探す。

さらに、仕事の予定、航空券の価格、現地の気候などを重ねて決める。

このため、海外旅行は思いつきでは組みにくい。

しかし、これは不便なことばかりではない。

3年後、10年後の旅行も計画できる

年・月・日の方位は、先々まで分かる。

そのため、3年後や10年後の旅行も、今から計画することができる。

例えば、3年後のこの月は東がよい。

それなら、その時期に東の方角にある国へ行く計画を立てることができる。

10年後のこの時期は北西がよい。

それなら、以前から行きたかった地域を候補にすることもできる。

海外旅行は思いつきで決めにくい一方、未来の予定としては立てやすいのである。

最近は、会社員でも有給休暇を計画的に取得する機会が増えている。

休みが決まってから慌てて旅行先を探すのではなく、数年先の旅行を決め、その時期に合わせて有給休暇や仕事の予定を調整するのも一つの方法だと思う。

海外旅行には費用もかかる。

数年先に行く場所が決まっていれば、予算も準備しやすい。

「いつか行きたい」と思うだけでは、いつまでも実現しないことがある。

しかし、「3年後のこの月に行く」と決めれば、夢は予定に変わる。

方角によって得られる運気も異なる

九星気学では、方角ごとに意味がある。

例えば、東は事業運、南西は家庭運、北西は財運などに関係すると考えられている。

そのため、吉方位ならどこでもよいというわけではない。

今、自分がどのような運気を必要としているのか。

仕事を発展させたいのか。

家庭を整えたいのか。

財運を高めたいのか。

その目的によって、選ぶ方角も変わる。

旅行先は、単に有名な観光地だから選ぶのではなく、今の自分に必要な運気を取りに行く場所にもなるのである。

ただし、方角だけを見て旅行先を決める必要はない。

旅とは、光を観ること

私には、以前から行ってみたい土地がある。

その国の歴史を知りたい。

文化に触れてみたい。

その場所で暮らす人と話してみたい。

理由はうまく説明できないが、なぜか心が引かれる。

そのような気持ちも、旅では大切だと思っている。

「観光」という言葉は、『易経』にある「観国之光」という言葉に由来するといわれている。

国の光を観る。

つまり、その国が持つ文化や人々の営み、優れた部分を観るという意味である。

私は、旅とは外の世界にある光を観ながら、自分の中にある光を探しに行くことでもあると思っている。

知らない土地へ行くと、普段の生活では気づかなかった価値観に出会う。

当たり前だと思っていたことが、別の国では当たり前ではないことに気づく。

逆に、日本にいると見えなかった日本のよさが、海外へ行くことで分かることもある。

そして、自分が何に心を動かされ、何を大切にしたいのかも見えてくる。

だから、方位は旅行先を制限するためのものではない。

行きたい場所へ、よりよい時期に行くための道しるべである。

若い人にこそ、海外へ出てほしい

私は特に、若い人には積極的に海外へ出てほしいと思っている。

海外へ行けば、必ず大きな成果が得られるということではない。

しかし、日本とは異なる文化や習慣、価値観に触れることで、自分が当たり前だと思っていたことが、決して世界の当たり前ではないと気づくことができる。

日本では非常識だと思われることが、別の国では自然に受け入れられていることもある。

反対に、日本では当然のように受けているサービスや、安全、清潔さ、時間の正確さが、決して当たり前ではないことにも気づく。

海外へ出ることは、外国を知るだけではない。

外から日本を見直し、自分がどのような環境で育ち、どのような価値観を身につけてきたのかを知る機会でもある。

若い時期は、まだ人生の選択肢が多い。

自分に合う生き方や働き方も、これから探していくことができる。

だからこそ、早い時期にさまざまな国の人や文化に触れ、自分の中にある常識の枠を広げてほしいと思う。

旅先で見た景色や、出会った人、感じた違和感が、すぐに何かへつながらなくてもよい。

何年かたってから、その経験が自分の進む道を考える手がかりになることもある。

外の世界にある光を観ることで、初めて見えてくる自分の光もある。

旅を未来から逆算する

今回のクアラルンプール発券は、航空券を安く買うという意味でも、かなりよい選択だったと思う。

しかし、それ以上に感じたのは、旅行を一回ずつ考えるのではなく、未来から逆算して設計することの大切さである。

いつ、どの方角へ行くのか。

そこで何を見たいのか。

どのような運気を得たいのか。

次の旅行へどうつなげるのか。

休暇や予算をどう準備するのか。

それらを含めて旅を考える。

旅行は、単なる気分転換ではない。

未来の自分をつくるための時間にもなる。

だから私は、旅行を思いつきでは決めない。

年・月・日の方位を確認し、行きたい場所と重ねながら、年間で旅を設計している。 旅先で国の光を観ながら、自分の中にある光を探すためである。