おはようございます。 高柳です。
先日、省力化補助金の採択発表がありましたね。
まずは、見事採択された事業者の皆さま、本当におめでとうございます!
申請までの膨大な資料作成や、事業計画の練り上げなど、これまでのご苦労が報われた瞬間かと思います。
しかし……
水を差すようで大変恐縮なのですが、ここであえて厳しいことをお伝えさせてください。
「採択」は、まだ「ゴール」ではありません。
あくまで「スタートラインに立つ切符を手に入れた」状態にすぎないのです。
多くの事業者様がここで一息ついてしまうのですが、実はここからが、補助金受給に向けた本当の正念場となります。
それが、「交付申請(こうふしんせい)」という手続きです。
本日は、せっかくの採択を無駄にしないために、この「交付申請」の重要ポイントと、多くの人が陥りがちな落とし穴について詳しく解説します。
■ 交付申請とは「二次審査」である
大雑把なイメージでお伝えすると、以下のような違いがあります。
採択(一次審査):
「あなたの会社の事業計画(夢やビジョン)は素晴らしいですね。
応援する価値があります」という、計画内容への評価。
交付申請(二次審査):
「では、その計画を実行するために使うお金の計算は正しいですか?
税金を使うのに相応しい適正価格ですか?」
という、経費(見積もり)への厳格な審査。
つまり、交付申請とは「見積内容の審査」といっても過言ではありません。
ここで最も恐ろしいのは、 「一次審査で合格したからといって、交付申請の内容がすべて認められるわけではない」 という点です。
事務局は、提出された見積書や経費内訳を、虫眼鏡で見るように綿密にチェックします。
もし、そこで「補助対象経費」として認められないものが含まれていた場合、どうなるでしょうか?
修正を求められるだけならまだマシです。
対象外の経費として「減額」されることが多々あります。
さらに、最悪のケースも耳にします。
経費の計上方法があまりにも要領と乖離していた場合など、稀に「全額減額(=補助金ゼロ)」という事態も起こり得るのです。
■ ここだけは押さえたい! 審査の厳格化ポイント
最近の補助金審査は、以前にも増して厳格化の傾向にあります。
特に以下の項目は、事務局からの指摘が集中する「鬼門」です。
これから準備される方は、必ずチェックしてください。
1. 「一式」見積もりはNGの可能性大
見積書に「システム導入費 一式 ○○万円」とだけ記載していませんか?
これでは、中身の妥当性が判断できません。
多くの補助金で「一式」という単位はNGとされています。
「どの機器が、単価いくらで、何個必要なのか」という明細(内訳)が必須です。
2. 相見積もり(あいみつもり)の壁
一般的に、発注金額が税抜100万円を超える場合1社だけの見積もりでは認められません。
「他社と比較しても、この金額は適正価格である」ことを証明するために、 2社以上からの「相見積もり」が必要になります。 (※補助金によっては金額のラインが異なる場合もあります)
3. 支払いは原則「銀行振込」
「現金で支払って領収書をもらえばいい」と思っていませんか?
これは非常に危険です。
基本的に10万円以上の経費支払いは、銀行振込しか認められないケースが多いです。
これは「誰から誰に、いつ、確実にお金が動いたか」という証跡(通帳の記録など)を明確に残すためです。
手形や小切手、相殺払いなども認められないことがほとんどですので、資金繰りも含めて注意が必要です。
4. 見積書の「記載事項」と「有効期限」
ここが見落としがちなポイントです。
見積書には「支払いは銀行振込とする」といった明記を求められる場合があります。
また、さらに重要なのが「見積有効期限」です。
補助事業は「交付決定通知」の通知日からスタートします。
そのため、提出する見積書の有効期限内に、その「交付決定日」が含まれている必要があります。
審査が長引いて有効期限が切れてしまった場合は、見積書の取り直しが発生します。
■ 「差し戻し」地獄を避けるために
上記の不備があった場合、即座に減額とはならなくても、事務局から「不備修正(差し戻し)」の連絡が来ます。
これが1回で済めば良いのですが、慣れていない方だと
「修正して提出」→「また別の箇所で不備」→「再提出」……
という「差し戻し地獄」に陥ることがよくあります。
こうなると、いつまで経っても交付決定が下りず、肝心の事業に着手できないという本末転倒な事態になります。
補助金は、皆様の事業を加速させるためのツールです。
手続きの不備で足踏みをしていては時間がもったいないですよね。
「公募要領(こうぼようりょう)」
非常に読みづらく、分厚い資料ですが、ここにはルールが全て書いてあります。
交付申請をスムーズに通すためには、この公募要領を事前にしっかりと読み込むこと。
あるいは、細かいルールに精通している専門家に、申請前に見積書の内容をダブルチェックしてもらうことを強くお勧めします。
せっかく掴んだチャンスです。
最後の最後まで気を抜かず、確実に補助金を受け取れるよう、 準備を進めていきましょう。
本日も素晴らしい一日になりますように。
今回はここまでとします。
笑顔商店 高柳

髙栁 和浩 笑顔商店株式会社 代表取締役
<主な実績>
・補助金支援総額 30億円以上
・直近1年の補助金採択率 100% (10月現在二桁採択更新中:ものづくり補助金、省力化補助金一般型、新事業進出補助金、小規模事業者持続化補助金、成長加速化補助金他)
・融資支援 成功率 99%(18年間の実績)
・経営革新計画 承認 累計200件以上
・起業家・経営者支援 累計500社以上
・弊社の最大の強みは補助金の採択実績です。弊社のスタイルは単に事務的に補助金調達の支援をするのではなく、貴社の成長戦略の一環として補助事業の支援を行っております。人とお金が回る仕組みを伴走し、企業価値をあげるお手伝いをしていきます。