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「女こそ大志を抱け、面白がっていきえ」― 朝ドラ『あんぱん』釜じいの遺言と、女性が日本を「洗濯」する時代

連続テレビ小説『あんぱん』は、ご覧になったでしょうか。物語の温かさや、困難を乗り越えていく主人公の姿に、力をもらった方も多いと思います。

その中で、放送されたあるシーンが、私の心に深く突き刺さりました。

吉田鋼太郎さん演じる朝田釜次、通称「釜じい」。厳しくも愛情深い彼が、死の間際に残した言葉です。

「女こそ大志を抱け、面白がっていきえ」

この言葉を聞いた瞬間、直感的に「全くその通りだ」と思いました。

「男は(あるいは少年よ)大志を抱け」という言葉は、明治時代から続く、いわば男性社会を鼓舞する決まり文句でした。しかし、釜じいは、あえて「女こそ」と言い切ったのです。

しかも、ただ大志を抱くだけでなく、「面白がっていきえ」と。

苦しくても、困難でも、それをゲームのように、あるいは興味深い観察対象として「面白がる」。そのしなやかで力強い生き方を、彼は最後に提示してくれたのです。

なぜ、この言葉がこれほどまでに響いたのか。

それは、「女性が活躍する社会の方が、世の中が活性化するのではないか」という、私自身が漠然と抱いていた直感を、強く肯定してくれたからかもしれません。

理屈ではなく、直感的に「確かにそうだ」と思えたのです。

日本の原点にある「女性性」

少し壮大な話になりますが、日本神話の最高神は誰か、ご存知の通り「天照大神(あまてらすおおみかみ)」という女神です。

彼女は太陽の神であり、皇室の祖神とされています。世界の神話を見ても、最高神が女神である例は非常に重要です。この国は、その成り立ちからして、強大な「女性性」のエネルギーによって支えられてきたとも言えます。

自然界のシステムも、多くが「産み出す力」としての女性性(母性)によって成り立っています。この国の根底には、女性の力が世を照らし、安定させるという原型が眠っているのではないでしょうか。

運命學から見る「集団」の力学

以前、私が学んだ運命學(運命学)の本に、非常に興味深い記述がありました。それは、男性と女性の集団における性質の違いです。

・男性は、1人だと「攻撃」が強くなるが、集団になれば「防御」が強くなる。

・女性は、1人だと「防御」が強いが、集団になれば「攻撃」が強くなる。

これは、あくまで傾向としての話ですが、思い当たる節があります。

男性の「集団になれば防御が強くなる」というのは、例えば古くからある「組合」や、伝統的な大企業の「組織」を思い浮かべるとイメージがつくかもしれません。彼らは既にある権利や縄張りを「守る」こと、現状を「維持」することに長けています。

対して、女性の「集団になれば攻撃性が強くなる」というのは、例えば飲み屋のクラブのママとホステスさんたちの結束、あるいは生命保険会社のトップセールスレディたちのチームです。彼女たちは一度結束すると、目標に向かって驚異的な行動力を発揮し、マーケットを「攻め」、新しい結果を創り出します。

ここから導き出される一つの仮説は、**「男性だけの組織集団では、世の中は変えにくい」**ということです。彼らの本質が「防御」にあるのなら、既存のシステムや枠組みを壊し、新しい時代を創造するのは不得手かもしれません。

古くから「女が3人集まれば、かしましい(姦しい)」と言われます。これはネガティブな意味で使われがちですが、私はこれを「エネルギーに満ちている」「活発である」「創造的である」と再解釈すべきだと思っています。静かな「防御」の集団より、よほど変革の可能性を秘めているのではないでしょうか。

脳科学が示す「女性の優位性」

こうした違いは、単なる社会的な役割分担や教育の結果だけではないようです。脳科学の世界でも、男女の脳には明確な特性の違いがあることが証明されています。

まず大前提として、人間の脳の「スペック」そのものは、頭が良いとか悪いとかに関係なく、皆同じだと言われています。

その上で、興味深い事実があります。 一般的に、女性の大脳の大きさは、男性の約7割程度しかないと言われています。

「それなら男性の方が優れているのか?」と思いきや、そうではありません。重要なのは、その「使い方」です。

女性の脳は、右脳(直感・感性)と左脳(論理・言語)をつなぐ部分、いわゆる「脳幹」(※一般的には脳梁とも言われます)が、男性よりも太いという研究結果があるのです。

これをインターネットのケーブルに例えると、非常にわかりやすいです。

・男性の脳: ケーブルは細いが、一つのタスクに集中する力(回線の専有)は強い。

・女性の脳: ケーブルが太い(高帯域)ため、右脳と左脳の間で一度に行き来できる情報量が圧倒的に多い。

この結果、何が起こるか。 女性は、論理的に考えながら(左脳)、同時に相手の表情や声のトーンから感情を読み取り(右脳)、さらに過去の類似ケースを記憶から引き出す(左右の連携)といった、複雑な「同時並行処理」を得意とします。これが、「一瞬の判断力」や「洞察力」、あるいは「女の勘」と呼ばれるものの正体かもしれません。一度に認識できる情報が多いということは、それだけ全体像を把握し、本質を見抜く力に優れている可能性を示しています。

「洗濯」が始まった日本

神話、運命学、そして脳科学。 これらすべてが、現代において「女性の力」がいかに重要かを示唆しているように思えます。

そして、この直感は、今まさに現実のものとなりつつあると感じています。

今、日本初の女性総理、高市早苗総理大臣が誕生しました。

さらに、それを支える主要閣僚として、片山さつき財務大臣、小野田妃美経済安全保障担当大臣といった、実力と決断力を備えた女性たちが名を連ねています。

この新体制が発足してから、これまで誰も手を付けられなかった、あるいは見て見ぬふりをされてきた様々な部分の「改革」が、猛スピードで動き出した感があります。

長年にわたってこの国に溜まった「澱(おり)」や「腐敗した部分」。それらを一つひとつ丁寧に、しかし断固として「洗濯」し、日本を本来あるべき姿に戻そうという強い意志を感じます。

もちろん、敵も多いのは確かです。 これまでさんざん「利権」という名の甘い汁を吸い、この国を食い物にしてきた輩(やから)は、あの手この手で抵抗するでしょう。

彼らを振り払い、この大掛かりな「日本のお洗濯」を完遂できるのか。

来年は、運命学でいうところの「一白水性(いっぱくすいせい)、丙午(ひのえうま)」。九星と干支が組み合わさる、非常にエネルギーの強い「激しい年」になりそうです。

このような激動の時代だからこそ、釜じいの言葉が再び胸に響きます。

「女こそ大志を抱け、面白がっていきえ」

高市内閣が抱いている「日本を洗濯する」という大志。 その困難な道を、彼女たちにはぜひ「面白がって」進んでほしい。私は、この新しい日本のリーダーたちに、最高のエールを送りたいと思います。 一個の国民として、この歴史的な変革の行方を、固唾を飲んで見守っていきます。

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髙栁 和浩 笑顔商店株式会社 代表取締役