研究開発・人材育成への投資が、補助金の加点につながる時代へ
おはようございます。
笑顔商店の高柳です。
最近、補助金の公募要領や事業化状況報告の項目を確認する中で、気になっていることがあります。
それが「研究開発費」と「能力開発費」の扱いです。
研究開発費は、新しい製品や技術などを生み出すための費用。能力開発費は、従業員の研修など、人の能力を高めるための費用です。
私は、この二つへの投資が、今後、補助金の審査でさらに評価される可能性があると見ています。
その背景にあるのが、国の生産性向上に対する問題意識です。
2026年版の中小企業白書では、労働生産性が高い中小企業群ほど、1社当たりの研究開発費や、従業者1人当たりの能力開発費が大きい傾向が示されています。
支出を増やせば必ず生産性が上がるという意味ではありませんが、企業の成長を考える上で注目すべき関係です。
ここで、調査と加点は分けて考える必要があります。
事業化状況報告などで支出額を尋ねることには、企業の実態や補助金の効果を把握する役割があります。
一方、公募要領の「加点」は、企業の行動を促す仕組みです。
「こうした取組を評価します」と示すことで、必要だと思いながら後回しにしていた投資に踏み出す。そのきっかけになるのが補助金です。
実際、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、すでに「研究開発費・試験研究費計上に係る加点」が設けられています。
では、能力開発はどうでしょうか。
AIの活用が広がるほど、それを使う人の能力も重要になります。
AIに何を任せるか。出てきた答えをどう判断するか。仕事をどう変え、新しい商品やサービスにつなげるか。
導入しただけでは、十分な成果は得られません。使う側が学び、仕事に生かす力を身につける必要があります。
厚生労働省にも、人材開発支援助成金の「事業展開等リスキリング支援コース」など、新たな知識・技能の習得を支援する制度があります。
所管や制度は違っても、設備やシステムへの投資と、それを生かす人への投資を後押しする方向はつながっているように感じます。
企業も人も、変化への対応を先送りできない。そのための支援を用意し、行動を促しているのではないでしょうか。
ここからは私の予測ですが、研究開発や能力開発への投資を評価する動きは、今後ほかの補助金にも広がる可能性があります。
省力化投資補助金の一般型でも、来年以降の制度見直しで、こうした取組が加点などに反映されることは考えられます。新しく始まった補助金では先に取り入れられ、既存制度も順次見直されていくのかもしれません。
もちろん、現時点で決まっている話ではありません。実務で感じている変化と、白書の分析から考えた見立てです。
だからこそ、今から自社の投資を確認しておきたいのです。
何を生み出すために研究開発を行うのか。従業員にどんな能力を身につけてほしいのか。そのために、いくら投資し、どんな成果を目指すのか。
必要な投資を計画的に進め、支出と成果を把握しておく。
その積み重ねが企業の競争力を育て、今後の補助金申請でも評価につながる可能性があります。
今回はここまでとします。
最後までお読みいただき有難うございます。
笑顔商店
高柳和浩
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